《スーツの豆知識》袖について!

今朝、某有名ブランドでジャケットをご購入した際にわからないことがあって。と、お電話をいただき、アドバイスをさせていただきました。

1・ジャケットの袖にボタンがついていない状態で届いた

2・ボタンホールの穴が開いていない

3・袖が開いている(筒状ではない)

4・ボタンが10個入っていた

これだけの状況をお聞きすると、「そんなことあるの??」「不良品というか、仕上げてないまま届いたの??」と、思われるかもしれませんが。

実は、これは奥の深い、最高級ブランドならではの「親切」なんですね!!

結論から先に書いておきます。

1・《袖をお好みの長さに調整する》

2・《ボタンを付けたい位置を決める》

3・《ボタンを付ける個数を決める》
→お客様の身長が180センチと大きかったので、腕も長いのかな?と予想して、バランス的に5つボタン(5つボタンの重ね)でもバランス良く着れます。
→一般的には、タキシードで0か1、ジャケットで2~4、スーツジャケットは4、腕の長さのバランスで+-1~2です。

4・《ボタンの穴を開ける》←お近くのリフォーム店やクリーニング屋さんで対応してくれるところはあります。参考となる価格は1つ500円~2,000円ぐらいだと思います。

5・《ボタンを付ける》

⇒⇒⇒お好みの袖の長さで、お好みの袖ボタン仕様で完成!!

という感じになります。

セミオーダーということになりますね。

スーパーブランドのBrioniやTomFordや各ブランドの最上級クラスになるとあるサービスですね。

パンツの裾もお客様の長さに合わせるように、ジャケットの着丈や袖の長さを合わせてあげることで、よりピッタリなジャケットが出来上がります。

特に袖は、ボタンホールに穴を開けてしまってからだと袖を出したり、短くしたりすることが出来なくなるので、着用前にそういったサービスをしているのであろうと思われました。

※個人的な感想を!!

奥様からのプレゼントだったようで、羨ましいのと、奥様のブランドのチョイスが粋ですね!!

追記として、スーツの仕立でよく出てくるワードである「本開き」「本切羽」余談で「筒袖」「開き見せ」の説明をしておきます。

以前のブログでも書いたことがことがありますが、まず袖にボタンが付き始めたのは、フランス革命時代に冬の寒い中での出来事で、兵士が鼻水を袖で拭いていて、袖周りが鼻水で汚れていたのを綺麗好きでおしゃれなナポレオンが見て、仕立て屋さんに「袖で拭けないように、袖にボタンを付けてくれ!」と注文したことから、袖にボタンが付くことになりました。

本開きについてですが、本開きとはボタンホールが飾りではなく「(当にボタンホールに穴が)(いている)」という意味での本開きです。

ナポレオンの袖にボタンを付けるというのは、「(本当にボタンホールに穴を開けないで)飾り(として)ボタン(を付けておく)」という意味で飾りボタンと言います。

まず筒袖についての説明から、筒袖とは「(状になっている)」のことで、一番わかりやすのが、柔道着とかの道着やハッピ、パンツの裾なんかも筒状ですね。

それとは逆に腕まくりしやすいようにスカートのスリットや、ジャケットのベントのように開いているのが「切羽」です。

これも2通りあって、「(当に)切羽(状になっている)」ものを本切羽といい、「(切羽のように)(いているように)見せ(た形状の袖)」のことを開き見せといいます。

この意味を知らずに「本開きで!」=「ボタンホールを本開きにして、切羽を本切羽」にしてしまっているケースがあり、ごちゃごちゃになってしまって、現在は本開きと略されているんではないでしょうか??

↓この画像が本開き&本切羽の画像です。

=本当にボタンホールを開けてて、本当に切羽状になっている袖!です!!

今回は、お電話ありがとうございました。

どんなことからでもご質問お受けしております。

今回のお電話で、わかっていただきたいのは、「スーパーブランドならではの、最高のサービスだからこそ、そのような状態で届いたジャケットである!!」ということです!!

大切に長く着てくださることを祈っております!!

日本でも数少ない高いレベルの縫製技術で、最高の着心地の一着を製作致します

洋服発祥の地、神戸にて、全ての工程をハンドメイドで仕立てられる紳士服は「神戸洋服」と呼ばれ、他に類を見ない高い縫製技術を持った職人たちに長年に渡り受け継がれてきたものです。

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畑 竜次