《スーツ》豆知識・・・本開き(本切羽)

オーダースーツを着用されている方で、一番の特徴がある部分ですが、袖の本開き(ほんあき)というのをご存知ですか?

このように、袖が開くようになります!!

由来が面白くて、昔お医者さんが緊急手術があった際に、いちいち着替えてられなくて、さっと腕まくりをしてオペが出来るように袖を開けるようにしてほしいとの依頼があったことから、この本開きスタイルになりました。

今の時代は、いろんな意味でお医者さんがジャケットのままオペするなんて、ブラックジャックの世界だけすよね!!

中山手縫製所、畑竜次のちょっとしたこだわりといいますか、テクニックとしては、袖の第一釦はボタンホールに穴を開けない、飾り釦にする!ことをおすすめしています。

気分が変わって、袖を長くしたい場合に袖の裾からのバランスが崩れてきます。

基本的に袖の裾から最終釦までの長さは4センチと決まってますので、袖を長くした場合に最終釦位置も変わってきます。

第一釦にボタンホールの穴を開けてしまうと、釦をもう一つ増やすか、穴が開いた状態で着ることになるので、未然に防ぐ策としては第一釦は飾りにしておくことをおすすめしております!

長年の知恵ですね!

釦を一つ増やす場合に同じ種類の釦が見つからない場合があるのと、5つ釦までは普通なのですが、6つ7つになると、釦が有料オプションの場合や、一つの釦が高額な場合、大変なことになります。

また、オシャレの一環としてオーダーで袖口の糸の色を一つだけ変えているのをよく見かけられますが、もともとヨーロッパでこのように袖の長さを変更する際に同じ糸の色がなかったために違う色の糸を使用したことが、いつしかオシャレに変わっていったと言われています。

ヨーロッパならではの、すごく面白い発想ですね!!

今では、既製品にもちらほら本開きの袖がありますが、オーダースーツの象徴ともいうべきが「本開き」ですね!

わざと最終釦を一つだけ開けて、「スーツを仕立ててるんだぜ~!」というのも、ひとつのステータスですね。

日本でも数少ない高いレベルの縫製技術で、最高の着心地の一着を製作致します

洋服発祥の地、神戸にて、全ての工程をハンドメイドで仕立てられる紳士服は「神戸洋服」と呼ばれ、他に類を見ない高い縫製技術を持った職人たちに長年に渡り受け継がれてきたものです。

明治より現在に至るまで受け継がれてきた「神戸洋服」を採寸、製図、裁断、仮縫い、縫製等、全ての工程を一貫して製作できる数少ない技術者です。

最高の着心地のオーダースーツを、最高の技術で制作致します。オーダースーツが初めての方も是非お気軽に何でもご相談下さい。

畑 竜次